社長は、お客様から「指名される人材」を育てなさい

 

 



   マニュアルがすべてではない

   東日本大震災のあと、日本人は一層の安心感、幸福感を求めています。他人に心地よさを感じさせ、「せっかく買うならこの人から買いたい」「この人と一緒にがんばりたい」と思わせる人材を育成することが、業績向上には不可欠です。

中国地方に、直営18店舗を展開する株式会社エブリィ(本社:広島県福山市)という食品スーパーがあります。リーマンショックや大震災などもものともせず、急成長を続けています。

同社の岡崎雅廣社長は、「業績が急成長するのに必要なのは、人材の成長に尽きる」と言っています。

とはいえ、自分自身ですべての社員を育てたわけではなく、目をかけた幹部社員を徹底的に育てることに努めました。そして、育った幹部社員がまた次の世代を育てるという好循環ができているのです。

同社では、泊まり込みで丸一日ミーティングを続ける研修があるそうです。お互いの人間性がよくわかり、刺激しあえる環境をつくっているのだと思いますが、そうした環境づくりに岡崎社長は尽力しているわけです。

同社のホームページには、次のような記述がありますが、この内容からも人づくりに力を入れていることがわかります。

マニュアルによって、応対の言葉遣いから、お辞儀の角度まで決められていては、お客様にも、はじけるようなエネルギーを感じていただくことは難しいでしょう。

エブリィは、一人ひとりが『考える人』で『自分からはじめる人』で『動きだす人』で『提案する人』。店舗で働く人の数だけ、アイデアがあって、お客様に対する『新しい食』の提案がある。だからこそ、エブリィには、お客様とスタッフとのコミュニケーションから始まる生活ヒントがあふれている。一人ひとりがそれぞれの仕事に前向きに取り組み、商品づくりや売り場づくりを行っていくから、何もかもすべて『活き』がいい」

 

   「あの人と会うのが楽しみ」と言われる社員を育てなさい

岡崎社長は、人づくりとともに、「地縁店」づくりを目指し、「個店主義」「地域密着」を徹底させました。本部のバイヤーが一括して生鮮食品などの商品を仕入れるのではなく、地域ごとに異なる顧客の年齢層や所得層に応じて、各店舗のバイヤーが独自に仕入れるのです。そうした地域に密着した専門性をもつ人材を積極的に育てていることが、顧客の心をつかんで離さない大きな要因となっていることは言うまでもありません。

店長の中には、26歳の女性もいます、同社への就職を志望する学生には、リクルーティングビデオに登場する彼女の活躍する姿を見て、「こういう人になりたい!」という動機を語る人が多いそうです。

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