銀行の会社格付はこうだ(裏話)









都市銀行の会社格付は1〜10まであり、8は要注意先、9は破綻懸念先、10は実質破綻先です。

先日ある都市銀行の方から銀行の格付の仕方について裏話を聞くことができました。まず中小企業は計算上、格付が2とか3になっても最高の格付は4であること、引当率は1〜7が2%、8の要注意先になると20%になり9は80%、10は100%とのこと。8に格付されると引当率が大幅に上がるため、銀行は自己資本が減るので貸し出しをしないばかりか、回収に走る。回収額が増えると引当額が減るので自己資本額が増えるからです。なぜ格付が大事かというと銀行の中小企業に対する見方が変わったからです。従来は担保主義、総合的に与信判断していたものを企業審査を標準化するため定量評価(信用格付)定性評価により判定するようになりました。したがって銀行から融資してもらうためには「格付」を意識した経営が必要となります。そこで定量面でのポイントは6つあり、次から述べる6項目がすべてOKなら融資するとのこと。

@税引利益が2期連続して赤字にならない  2期連続赤字にすると即格付は8以下になる。特別損失による赤字も同じです。特別損失は一期のみ、2期はまずいそうです。そして赤字の幅は5万円の赤字も1億円の赤字も同じだそうです。

A実態純資産残高(自己資本比率)は10%以上、1桁はまずい。表面上は30%は必要  実態とは会社に繰延資産があれば評価はゼロ。長期滞留社長貸付、立替仮払金はゼロ評価、入居保証金は30%評価、では、土地・建物をどのように見ているかというと、稼働資産は簿価評価だそうです。商売を前提として見ているからです。このように計算して純資産がマイナスになれば8評価になり融資は打ち切るとのこと。

B債務超過の有無  帳簿上債務超過になれば格付は8以下になる。

C返済条件の変更は一発で8以下  銀行が貸してくれないから返済額を少なくするために条件変更をするわけですから、条件変更をする前に8以下に評価されているわけです。よって貸し渋りに対して返し渋りをするのは正しいと、私は思っています。

D中小企業の特例  役員借入金は資本金扱い。また社長個人資産と合算して考えるとのこと。

E借入償還年数の算定  これが一番重要。この年数が10年を超えると格付は8以下。



総借入(含む社債)一現預金一(受取手形+売掛金+商品一支払手形一買掛金
10


税引後利益+減価償却費  ※貸しビル、倉庫、ホテル業は20年



この式で9年なら10年になるまで貸せる。ということは10年になるまでが借入上限ということになり(分母×10一分子)の差が追加して借入のできる借入可能額ということがわかります。また定性要因をもって格付上方修正は原則行わないそうです

格付の性質を活用して、銀行からも信頼してもらえる決算書を作り、資金で苦しまない会社づくりをしたいものです。

 

                                   以上