価格ではなく価値を売れ

東京の有名な経営者の古田士氏のお話です。

「人の差別化に10年」とは言いあてて、妙ですね







茨城県のつくば市で野菜中心の店頭販売をしている「農業法人みづほ」の市場には、通常の

市場価格より2割高くしてもお客様が毎日ひっきりなしに訪れているそうです。その理由はスー

パー等より「うまい」からです。

お客様はうまければ少々高くても喜んで買ってくれます。

 試食すると他の店の商品との違いがはっきりわかるくらい、よい品質の商品を販売しています。

社長の話だと、「今まで農家は、生産者であって、経営者でなかった。作物を作って農協や市場

で決められた価格で納めていた。だから味の追求をしてこなかった。自分たちの市場では、自分

で価格を決めている。だから、よい商品を提供し、売価も高いので、契約している農家は一般の

農家の1.5倍(660万円くらい)の収入がある」そうです。農業を長く続けることは継続ですが、

継続はカではない。進化こそがカである」と言っていました。

私たち中小企業の経営でも、この話はとても参考になります。価値を高めるのは、製造業は製

品の価値とサービスの価値ですが、サービス業はサービスの価値が中心です。サービスの価値は

現場が活性化していないとあがりません。

現場を活性化させるためには、社員満足度(ES)の高い組織を作りあげることです。

中小企業経営を自転車にたとえると、ハンドルの握り方向を決めているのは社長です。目的地


(経営ビジョン・経営理念の実現)へ到達するために社長が方向を決めるわけです。この方向が

間違っていると、いくら自転車を一生懸命こいでも目的地に着くことはできません。

会社経営で一番大事なのは社長の戦略です。戦略とは、会社の将来進むべき方向を決めること

です。そして、社長が全力でペダルをこぐ自転車は前に進みます。社長がこぐのは後輪です。後

輪が動くことによって前輪が動きます。後輪がES(社員満足)です。社長が社員を大事にするこ

とにより社員が幸せになり、幸せな社員がお客様を幸せにするわけですから、前輪がお客様満足

CSなります。

では、どういうときに働く社員が幸せを感じるかというと、お客様より喜びや感謝の言葉をい

ただくことによって、自分が働く喜びを感じられます。また自分の成長を実感したときであると

思います。この二つは現場にあります。社長が現場を重視し、現場で働く社員一人一人が自分の


 頭で考え、行動する組織でなければ、お客様を感動させるサービスを提供することはできません。


 サービスの価値は現場を活性化させる
ことによってあがります。

具体的には、現場を明るく、元気に、楽しくすることではないでしょうか。

社員が自ら考えて、明るく楽しいイベントをやる、楽しい会社にするため内装を工夫し、お客

様をびっくりさせる。笑顔でいっぱいの社風を創る。楽しい挨拶、楽しい清掃、楽しい朝礼にす

る。社員が楽しみ、お客様を笑顔にする。こういうサービスならお金もかからなくて、サービス

の価値を高められるのではないでしょうか。

 会社は社長次第です。売上をあげるのに1年、利益体質にするのに3年、人を育てるのに10年かか

ります。人の差別化ができれば、他者は追随できません。中小企業は人の差別化により、商品の

価値はあげるべきです。時間がかかり、忍耐強く、我慢の連続ですが、これが実現できると社長

も社員もお客様もみんな満足する理想的な会社になるのではないしょうか。       

 

 

                                   以上