「中小企業が雇用維持で国を支えている」







平成20630日現在の法人数は、3003,000社でこのうち国税局所轄法人は344

(1.1%)です。申告納税額、137,036億円のうち国税局所轄法人は91,396億円(66.7%)

税しています。つまり、1.1%の大企業が66.7%納税しているわけです。しかし、全労働者

のうち中小企業に勤めている人は7割います。中小企業とおできは大きくなるとつぶれる

といわれています。

大企業は国家・国民のために多額の納税をしてもらわなければ国の財政が成り立ちませ

んが、中小企業の社会的使命は上場することではなく、多額の納税をすることでもなく、

まして社長の個人財産を増やすことではありません。雇用を維持することではないでしょ

うか。三越が1,000人の希望退職を募っています。対象は4059歳の社員で家庭で一番お

金のかかる年代の人たちです。中小企業でも多くのお客様が売上減で苦しんでいます。今

までは、製造業の落ち込みが激しく少々は回復してきましたが、去年の9月以前の35割く

らい減ったままです。サービス業は大幅な落ち込みはなかったのですが、少しずつ売上が

減少し、下げが止まりません。

売上年計表や粗利益年計表が下降傾向のままです。中小企業でも社員に辞めてもらったり、

給与や賞与を減額する会社が増えています。当然社員の給与や賞与を減額する前に社長・

役員の大幅な役員報酬の減額はしています。多くの会社が雇用を維持するのに必死です。

中小企業が雇用を維持するためにつぶれない経営をするコツは、損益計算書中心の経営

から貸借対照表中心の経営へ方向転換することではないでしょうか。

私はこの仕事をはじめて今年で27年目ですが、中小企業で景気がよかったと思えるのは

10年のうち23年で、後の7年は悪いか、とびっきり悪いかです。今がとびっきり悪い時です。



ですから売上はあまり当てになりません。拡大ばかりの計画を立てると、先にお金が出てい

きますから計画どおりに売上があがらないとすぐ資金不足になります。

損益計算書は全社員で作るものですが、貸借対照表は社長1人で作ります。経営で大事な

ものは、貸借対照表です。貸借対照表には社長がこれまでどのような経営をしてきたかが

凝縮されていますこのようなイメージのB/Sをこれから作りあげることではないでしょう

か。美しいB/Sと美しくないB/Sがあります。美しいB/SとはB/Sの左側が筋肉質の男のイメ

ージです。固定資産が少なく現預金の多い会社です。B/Sの右側はお尻の大きい女性のイメ

ージです。

支払手形、借入金が少なく、自己資本が多い会社です。このようなイメージのB/Sをこれか

ら作りあげることではないでしょうか。

B/Sのムダをなくし、美しいB/Sを作りあげるためには中小企業は拡大より充実です。

上より利益に重点を置き、店舗等を増やすより、一店一店の利益をあげていくB/Sの左側を

少なくし、経費の見直しを細かくする。例えば処分できる資産はないか、家賃は下げられな

いか、保証金は返却してもらえないか。不確実な売上拡大より確実なことを一つ一つ実行し

B/Sを改善していくことが、中小企業が実行すべき最重点項目ではないでしょうか。中小

企業は大きくなるより、少しずつ成長して、つぶれないことが大事です。社員を守れるのは、

  大企業より中小企業であると私は思っています。

 

以上