森光子さんの仕事に対する「愛情と執念」


 森光子さんの主演舞台「放浪記」が昨年の5月9日に東京・帝国劇場で上演回数

 2000回を達成した。「林芙美子役」は、初演の1961年以来の持ち役で、単独主演回数としては、
国内最高、世界でも例を見ない大記録になった。この日は森さんの誕生日、89歳。カーテンコールでは出演
者の全員の拍手の中、舞台に登場し、バースデーケーキのローソクを吹き消し、「ここまで来られたのは、お
客様のお陰です」と、感激の面持ちで語った。(5/10毎日新聞)

 森光子さんは89歳で米寿を超え、「芸と体力の限界に挑む真剣な姿勢」が、金字塔を打ち立てたのです。途中肺炎になったり、乳ガンを乗り越え、「風邪を引かない、転ばない、お医者様の言うことを良く聞く」を信条に着々と再演を重ねた。親交の深い王貞治氏は、「その時々に最善を尽くす役者の使命感のなせる技、目標を高く掲げ続けた事が大記録につながった」と。(読売新聞の記事)

 出演者は、「食事はいつもみんなで、一緒。同じものを食べながら、常にコミュニケーション!お互いに励まし合いながら!出演者は一体となって舞台で感動の連続だった」と言っていた。正に素晴らしいリーダーでもあるのです。この日も約300もあるセリフを、この日もよどみなくこなしたが、「公演を終わるごとに全部を忘れ、全部を覚え直す」と、このように新たな工夫を重ねてきたのです。公演は29日まで続き、記録は2017回まで伸びる。

 実に感動しました。89歳のお方が驚きました!「芸と体力の限界に挑む、真剣な姿勢を学ぶ。新た
な顔で記録を重ねて行く姿に、感動・感動です。その感動から希望が生まれる。そうすると、お客様の
お役に立つにはどうしたらいいか工夫が芽生える。「感動・希望・工夫」は命です。私達は、学ぶべき
ことが多いことと思います。

 これからは何事も自分次第です。森光子さんの執念が生かされていると思うのです。京セラ創業者、稲森和夫氏が致知2009.5月号の「特集執念」の中で、人が事を成す上で欠かせないものは、「執念」である。努力は誰でもする。その努力が執念と呼べるほどのものになって、事は成る。その執念を生み出すものとは、仕事に対する愛情である。偉大な愛情と執念の努力。この二者が相まって初めて事は成る。歴史の真理である。「成功者と不成功者の差は紙一重」。

その紙一重とは何か。「不成功者には粘りがないのです。」

 松下幸之助氏も言う。「失敗はありますよ。しかし成功するまで続けたら、失敗はない。成功とは成功するまで続けることだ」。「幸運の女神は、何処でも粘り抜く者に微笑む。この明快な事実が成功した会社の創業者にとって重要な礎になっている。




                                                                     以上