松下幸之助「不況克服の心得十カ条」
第一条 不況またよしと考える

◆まずはうろたえないことが肝要である

    厳しい不況に直面して、何から手をつけてよいかわからないということは往々にしてあることで、ましてや百年に一度といわれるほどの不況に遭遇したならば、オロオロしてしまうのが一面自然な姿ともいえよう。しかし、右往左往していても何も生まれてはこない。
 そこで松下幸之助は、

 「まず、静かに世の中を眺めることです。そして改めて、これから自分は何をすべき
  か、
自分の商売はどうあるべきなのかということをじっと考えてみることですね」
  と、落ち着いて不況と向きあうことが大事だと話している。 

 

◆「不況またよし」と考えるところに、不況克服の第一歩がある

  不況になると、これまで見過ごされてきた問題点が浮き彫りになる。すると、より物事を鋭く観察するようになり、平生では考えられなかったことも考えることができるようになる。

  「不況時には心の改革ということが行なわれ、それが将来の発展の基礎になるのです。そう考えますと、不況は必ずしも悲観するものではありません。

    むしろ知恵才覚が出てきて、お互いの考えがだんだんと進んでまいりまして、そこにかつてない発明を加える、あるいは販売方法に革新の成果をあげるというようなことが生まれてまいります。すると不況は、さらに勇躍努力することができる新たな出発のときだといえるのです。

    オロオロせず、気を引き締めて真剣に対処すれば道も見つかり、むしろ不況のときのほうが面白いとさえいえます」

 だから、好況もよいけれど不況もまたよいものなのだ、という考え方をして、次なる
 一歩を踏み出そうではないかと松下はいっている。


                                        (PHPビジネスりビューより)

                                                       以上