No.5
この時代に闘争心を!

 今月の経営文は、京セラ名誉会長、稲盛和夫氏の言葉「この時代に闘争心を!」です。

 「闘争心がない人は経営者になってはいけない。社員を不幸にするだけだ。不撓不屈の精神がないと務まらない。」
 経営者はみんな頑張るわけですが、結果は異なる。その中にある種の「法則性」があると思った。それは経営判断にしろ、自然の摂理に逆らってうまくいくはずがない。
人間としての正しい生き方。すなわち社会的ルールにのっとれば、社会が容認し、企業は存続していける。逆に私利私慾のエゴを出しては、社会から容認されない。企業発展するには、これがベースである。
 確かに戦術に富み、機智に富んだ経営者なら、一時的には成功するかも知れない。
しかし、社会のルールを踏み外せば企業が存続できません。資本主義の中では弱肉強食の面もあるかもしれません。しかし、実際は一生懸命努力し、社会のルールにのっとった企業が存続し、それに反した企業が淘汰される「適者生存」というルールがあると思われる。京セラはその考え方で間違ってはいなかったと思います。
 会社を潰せないという危機感があり、若い頃の当時は、私の闘争心に火をつけた。
昼夜なく働きました。寝る間も惜しんで、それが苦痛でもなかった。いい意味の闘争心があった。闘争心がない人は経営者になってはいけないと、社員や取引先や銀行等々を不幸にするだけだと思うのです。

 どんな激しいスポーツにも、誰にも負けない強い闘争心が必要です。格闘技などでも、精神面でちょっとでも油断したり、ひるんだりすると負けてしまう。女性の内に秘めた闘争心には凄いものがある。女性の経営者は、それでやればいいんです!と。
 企業の成長もいつか止まるかも知れない。それはそれでしようがないことになる。それは承知のうえで、とことん一生懸命やっていく。重要なのは、今の規模でいいと思った瞬間に成長はなくなるということです。
 稲盛氏の郷里の鹿児島に「串木野さのさ」という民謡があります。その一説に「落ちぶれて、袖に涙のかかるとき、人の心の奥ぞ知る、朝日拝む人あれど、夕日を拝む人はない。」とあります。自分の華やかだった時は皆がちやほやしてくれたが、落ち目の時は相手にしてくれない、という意味である。
 我々は経営者として、人として正しい生き方を貫く理念の浸透こそ重要かと思うのです。企業の規模・業種に関係なく、「オレ流」でいいと思う。「強い意志と意慾」を持つことである。「オレ流」で何かを必ず実現しよう、という強い意志が大切だと思うのです。